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砂糖類の国内需給

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最終更新日:2025年3月10日

砂糖類の国内需給

2025年3月

調査情報部

1 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、四半期ごとに砂糖および異性化糖の需給見通しを公表している。令和6年12月に公表した「令和6砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第2回)」の概要は、次の通り(詳細は2025年2月号参照)。









 
1

2 輸入動向

【粗糖の輸入動向】
12月の輸入量は前年同月からかなりの程度減少
 
財務省「貿易統計」によると、2024年12月の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード 1701.14−110)および甘しゃ糖・その他(同1701.14−200の豪州)の輸入量は、13万2994トン(前年同月比10.9%減、前月比23.6%増)であった(図1)。

 輸入先は甘しゃ糖・分みつ糖については輸入実績が無く、甘しゃ糖・その他については豪州で、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図2)。

 豪州
 13万2994トン(前年同月比10.9%減、前月比23.6%増)
 



 

2
 また、2024年1〜12月の甘しゃ糖・分みつ糖および甘しゃ糖・その他の輸入量は、118万4429トン(前年比7.3%増)であった(図3)。

 輸入先国は豪州、タイ、米国の3カ国で、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 豪州
 108万6962トン(前年比5.7%増)

 タイ
 9万7410トン(同29.7%増)

 米国
  57トン(同26.7%増)

 


 2024年12月における甘しゃ糖・その他の豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、9万3719円(前年同月比7.9%安、前月比4.9%高)であった(図5)。
 


 
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【含みつ糖の輸入動向】
12月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2024年12月の含みつ糖(HSコード 1701.13-000、1701.14-190)の輸入量は、264トン(前年同月比69.2%増、前月比58.6%減)であった(図6)。

 輸入先は中国、ボリビア、ブラジル、フィリピン、コスタリカ、ペルーおよびインドで、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図7)。

 中国
 122トン(前年同月比2.1倍、前月比76.2%減)

 ボリビア
 51トン(前年同月同、同50.5%減)

 ブラジル
 38トン(前年同月および前月輸入実績なし)

 フィリピン
 24トン(前年同月比47.8%減、前月比14.3%増)

 コスタリカ
 20トン(前年同月および前月輸入実績なし)

 ペルー
 5トン(前年同月および前月輸入実績なし)

 インド
 4トン(前年同月比2.0倍、前月比4.0倍)

 


 

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 また、2024年1〜12月の含みつ糖の輸入量は、7126トン(前年比21.9%増)であった(図8)。

 輸入先は中国、タイ、フィリピン、ボリビアおよびブラジルなど9カ国で、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 中国
 3766トン(前年比27.8%増)

 タイ
 2651トン(同14.9%増)

 フィリピン
 298トン(同33.0%増)

 ボリビア
 194トン(同15.7%減)

 ブラジル
 152トン(同2.7倍)

 コスタリカ
 41トン(同2.5%増)

 インド
 18トン(同50.0%増)

 ペルー
 5トン(前年同)

 台湾
 1トン(前年輸入実績なし)



 

 2024年12月の1トン当たりの輸入価格は、24万5273円(前年同月比4.7%安、前月比34.8%高)であった(図9)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 中国
 17万2295円(前年同月比16.7%安、前月比2.0%安)

 ボリビア
 20万5882円(同3.8%高、同1.8%高)

 ブラジル
 39万9211円(前年同月および前月輸入実績なし)

 フィリピン
 43万6833円(前年同月比15.0%高、前月比2.1倍)

 コスタリカ
 24万7100円(前年同月および前月輸入実績なし)

 ペルー
 26万400円(前年同月および前月輸入実績なし)

 インド
 33万3500円(前年同月比14.8%安、前月比30.0%安)
 

 

 

 

 

5

【加糖調製品の輸入動向】
12月の加糖調製品の輸入量は前年同月からわずかに減少
 
財務省「貿易統計」によると、2024年12月の加糖調製品の輸入量は、2万9051トン(前年同月比2.4%減、前月比14.8%減)であった(図10)。

 品目別の輸入量は、表4の通りであった。
 






 

 
 また、2024年1〜12月の加糖調製品の輸入量は、37万6707トン(前年比4.5%減)となった(図11)。

 品目別の輸入量は、表5の通りであった。

 


 

6

3 異性化糖の移出動向

1月の移出量は前年同月からわずかに増加
 
2025年1月の異性化糖の移出量は、5万6137トン(前年同月比2.5%増、前月比0.9%増)であった(図12)。

 同月の種類別の移出量は、次の通りであった(図13)。

 果糖含有率40%未満
 235トン(前年同月比15.9%減、前月比24.3%減)

 同40%以上50%未満
 1万5582トン(同5.6%増、同2.4%減)

 同50%以上60%未満
 3万9742トン(同1.2%増、同2.2%増)

 同60%以上
 577トン(同20.0%増、同19.8%増)




 

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4 価格動向

【市場価格】
砂糖・異性化糖ともに前月と同水準で推移
 
1月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は、次の通りであった。

 上白糖(大袋)
 東京
 1キログラム当たり249〜251円

 大阪
 同249〜251円

 名古屋
 同252円

 関門
 同254円

 上白糖(小袋)
 東京
 1キログラム当たり261〜265円

 大阪
 同264〜265円

 本グラニュー糖(大袋)
 東京
 1キログラム当たり254〜256円

 大阪
 同254〜256円

 名古屋
 同257円

 ビート・グラニュー糖(大袋)
 東京
 1キログラム当たり249〜251円

 大阪
 同249〜251円

 名古屋
 同250円

 1月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。

 果糖分42%もの
 1キログラム当たり164〜165円

 果糖分55%もの
 同170〜171円

【小売価格】
1月の上白糖小袋の平均小売価格は263.2円
 
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける1月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、263.2円(前年同月差14.3円高、前月差1.8円高)であった。最も高かったのは中国・四国で、最も安かったのは関東などであった。

 同月の地域別(注)の平均小売価格は、次の通りであった(表6)。

(注)地域の内訳は、次の通りである(以下同じ)。
   
関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
   
首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
   
中部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
   
関西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県
 

8

1月のグラニュー糖小袋の平均小売価格は325.4円
 
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける1月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、325.4円(前年同月差22.3円高、前月差0.5円高)であった。最も高かったのは東北で、最も安かったのは関西であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表7)。
 

9

1月の三温糖小袋の平均小売価格は308.2円
 
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける1月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、308.2円(前年同月差20.8円高、前月差2.3円高)であった。最も高かったのは中国・四国で、最も安かったのは関西であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表8)。

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【支出金額および購入数量】
12月の砂糖の支出金額は前年同月からかなりの程度下落
 
総務省「家計調査」によると、2024年12月における100世帯当たりの砂糖の購入頻度は43回、1世帯(二人以上)当たりの支出金額は133円(前年同月比7.6%安、前月比52.9%高)であった(図14)。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、410グラム(同14.6%減、同48.6%増)であった(図15)。

 


 

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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
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