砂糖 砂糖分野の各種業務の情報、情報誌「砂糖類情報」の記事、統計資料など

ホーム > 砂糖 > 砂糖・異性化糖の国内需給 > 砂糖類の国内需給

砂糖類の国内需給

印刷ページ

最終更新日:2025年4月10日

砂糖類の国内需給

2025年4月

調査情報部

1 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、四半期ごとに砂糖および異性化糖の需給見通しを公表している。令和6年12月に公表した「令和6砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第2回)」の概要は、次の通り(詳細は2025年2月号参照)。









 
1

2 輸入動向

【粗糖の輸入動向】
1月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2025年1月の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード 1701.14−110)および甘しゃ糖・その他(同1701.14−200の豪州)の輸入量は、4万6501トン(前年同月比67.2%増、前月比65.0%減)であった(図1)。

 輸入先は甘しゃ糖・分みつ糖については輸入実績が無く、甘しゃ糖・その他については豪州で、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図2)。

 豪州
 4万6501トン(前年同月比67.4%増、前月比65.0%減)







 

 
 2025年1月における甘しゃ糖・分みつ糖の1トン当たりの輸入価格については輸入実績が無く(図3)、甘しゃ糖・その他の豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、9万2171円(前年同月比17.6%安、前月比1.7%安)であった(図4)。




 

2

【含みつ糖の輸入動向】
1月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
財務省「貿易統計」によると、2025年1月の含みつ糖(HSコード 1701.13-000、1701.14-190)の輸入量は、154トン(前年同月比67.4%減、前月比41.7%減)であった(図5)。

 輸入先はブラジル、タイ、中国、フィリピンおよびインドで、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図6)。

 ブラジル
 57トン(前年同月比50.0%減、前月比50.0%増)

 タイ
 54トン(同80.0%減、前月輸入実績なし)

 中国
 22トン(同70.7%減、前月比82.0%減)

 フィリピン
 16トン(同14.3%増、同33.3%減)

 インド
 5トン(前年同月輸入実績なし、同25.0%増)

 





 


 2025年1月の1トン当たりの輸入価格は、27万1532円(前年同月比22.3%高、前月比10.7%高)であった(図7)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 ブラジル
 39万5474円(前年同月比16.8%高、前月比0.9%安)

 タイ
 17万9333円(同6.8%安、前月輸入実績なし)

 中国
 19万1773円(同1.2%安、前月比11.3%高)

 フィリピン
 22万5250円(同51.7%安、同48.4%安)

 インド
 35万3400円(前年同月輸入実績なし、同6.0%高)
 

3

【加糖調製品の輸入動向】
1月の加糖調製品の輸入量は前年同月からかなりの程度減少
 
財務省「貿易統計」によると、2025年1月の加糖調製品の輸入量は、3万745トン(前年同月比7.4%減、前月比5.8%増)であった(図8)。

 品目別の輸入量は、表4の通りであった。

 


 

4

3 異性化糖の移出動向

2月の移出量は前年同月からやや減少
 
2025年2月の異性化糖の移出量は、5万7486トン(前年同月比4.8%減、前月比2.4%増)であった(図9)。

 同月の種類別の移出量は、次の通りであった(図10)。

 果糖含有率40%未満
 281トン(前年同月比31.9%減、前月比19.3%増)

 同40%以上50%未満
 1万5764トン(同3.5%減、同1.2%増)

 同50%以上60%未満
 4万909トン(同4.9%減、同2.9%増)

 同60%以上
 532トン(同17.1%減、同7.9%減)




 

5

4 価格動向

【市場価格】
砂糖・異性化糖ともに前月と同水準で推移
 
2月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は、次の通りであった。

 上白糖(大袋)
 東京
 1キログラム当たり249〜251円

 大阪
 同249〜251円

 名古屋
 同252円
 
 関門
 同254円

 上白糖(小袋)
 東京
 1キログラム当たり261〜265円

 大阪
 同264〜265円

 本グラニュー糖(大袋)
 東京
 1キログラム当たり254〜256円

 大阪             
 同254〜256円

 名古屋
 同257円

 ビート・グラニュー糖(大袋)
 東京
 1キログラム当たり249〜251円

 大阪
 同249〜251円

 名古屋
 同250円

 2月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。

果糖分42%もの
1キログラム当たり164〜165円

 果糖分55%もの
 同170〜171円

【小売価格】
2月の上白糖小袋の平均小売価格は263.9円
 
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける2月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、263.9円(前年同月差12.5円高、前月差0.7円高)であった。最も高かったのは中国・四国で、最も安かったのは関東などであった。

 同月の地域別(注)の平均小売価格は、次の通りであった(表5)。

(注)地域の内訳は、次の通りである(以下同じ)。
   関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
   
首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
   
中部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
   
関西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県
 
6

2月のグラニュー糖小袋の平均小売価格は326.4円
 
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける2月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、326.4円(前年同月差20.5円高、前月差1.0円高)であった。最も高かったのは東北で、最も安かったのは関西であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表6)。
 

7

2月の三温糖小袋の平均小売価格は309.8円
 
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける2月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、309.8円(前年同月差19.3円高、前月差1.6円高)であった。最も高かったのは東北で、最も安かったのは関西であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表7)。

8

【支出金額および購入数量】
1月の砂糖の支出金額は前年同月からかなりの程度下落
 
総務省「家計調査」によると、2025年1月における1世帯(二人以上)当たりの支出金額は76円(前年同月比6.2%安、前月比42.9%安)であった(図11)。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、217グラム(同11.4%減、同47.1%減)であった(図12)。
 



 

9
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272