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砂糖類の国内需給

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最終更新日:2025年6月10日

砂糖類の国内需給

2025年6月

調査情報部

1 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、四半期ごとに砂糖および異性化糖の需給見通しを公表している。令和7年3月に公表した「令和6砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第3回)」の概要は、次の通り(詳細は2025年5月号参照)。









 
1

2 輸入動向

【粗糖の輸入動向】
3月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
財務省「貿易統計」によると、2025年3月の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード 1701.14−110)および甘しゃ糖・その他(同1701.14−200の豪州)の輸入量は、7万4003トン(前年同月比26.4%減、前月比13.9%減)であった(図1)。

 輸入先は甘しゃ糖・分みつ糖についてはタイおよび米国、甘しゃ糖・その他については豪州で、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図2)。

 タイ
 1万1950トン(前年同月比8.9%増、前月比7.9%減)

 米国
 37トン(前年同月および前月輸入実績なし)

 豪州
 6万2016トン(前年同月比30.8%減、前月比15.0%減)







 

 
 2025年3月における甘しゃ糖・分みつ糖の1トン当たりの輸入価格は8万7908円(前年同月比3.7%安、前月比0.4%高)(図3)、甘しゃ糖・その他の豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、8万4078円(前年同月比8.6%安、前月比6.5%安)であった(図4)。




 

2

【含みつ糖の輸入動向】
3月の輸入量は前年同月からかなりの程度増加
 
財務省「貿易統計」によると、2025年3月の含みつ糖(HSコード 1701.13−000、1701.14−190)の輸入量は、1257トン(前年同月比10.0%増、前月比77.0%増)であった(図5)。

 輸入先はタイ、中国、フィリピン、ボリビアおよびインドで、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図6)。

 タイ
 915トン(前年同月比7.4%増、前月比49.5%増)

 中国
 272トン(同6.7%増、同9.1倍)

 フィリピン
 49トン(同48.5%増、同3.3倍)

 ボリビア
 20トン(前年同月輸入実績なし、同60.8%減)

 インド
 1トン(前年同月比66.7%減、同50.0%減)







 


 2025年3月の1トン当たりの輸入価格は、17万4426円(前年同月比3.6%高、前月比6.4%安)であった(図7)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 タイ
 16万2056円(前年同月比2.0%高、前月比7.2%安)

 中国
 17万3004円(同1.4%安、同41.4%安)

 フィリピン
 39万531円(同13.7%高、同22.9%高)

 ボリビア
 22万5200円(前年同月輸入実績なし、同9.7%高)

 インド
 27万5000円(前年同月比20.2%安、同27.5%安)
 

3

【加糖調製品の輸入動向】
3月の加糖調製品の輸入量は前年同月からかなりの程度増加
 
財務省「貿易統計」によると、2025年3月の加糖調製品の輸入量は、3万3365トン(前年同月比8.4%増、前月比22.1%増)であった(図8)。

 品目別の輸入量は、表4の通りであった。
 



 

4

3 異性化糖の移出動向

4月の移出量は前年同月からわずかに増加
 
2025年4月の異性化糖の移出量は、7万8663トン(前年同月比2.6%増、前月比12.3%増)であった(図9)。

 同月の種類別の移出量は、次の通りであった(図10)。

 果糖含有率40%未満
 324トン(前年同月比25.9%減、前月比3.0%減)

 同40%以上50%未満
 1万9424トン(同0.1%減、同7.5%増)

 同50%以上60%未満
 5万7941トン(同3.9%増、同14.2%増)

 同60%以上
 974トン(同8.0%減、同7.1%増)




 

5

4 価格動向

【市場価格】
砂糖・異性化糖ともに前月と同水準で推移
 
4月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は、次の通りであった。

 上白糖(大袋)
 東京
 1キログラム当たり249〜251円

 大阪
 同249〜251円

 名古屋
 同252円

 関門
 同254円

 上白糖(小袋)
 東京
 1キログラム当たり261〜265円

 大阪
 同264〜265円

 本グラニュー糖(大袋)
 東京
 1キログラム当たり254〜256円

 大阪
 同254〜256円

 名古屋
 同257円

 ビート・グラニュー糖(大袋)
 東京
 1キログラム当たり249〜251円

 大阪
 同249〜251円

 名古屋
 同250円

 4月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。

 果糖分42%もの
 1キログラム当たり168〜169円

 果糖分55%もの
 同174〜175円

【小売価格】
4月の上白糖小袋の平均小売価格は268.6円
 
マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国3800店舗)によると、スーパーにおける4月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、268.6円(前年同月差11.1円高、前月差1.7円安)であった。最も高かったのは北海道で、最も安かったのは関東などであった。

 同月の地域別(注)の平均小売価格は、次の通りであった(表5)。

(注)地域の内訳は、次の通りである(以下同じ)。
  関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
  首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
  中部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
  関西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県
 

6

4月のグラニュー糖小袋の平均小売価格は327.4円
 
マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国3800店舗)によると、スーパーにおける4月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、327.4円(前年同月差15.0円高、前月差0.5円高)であった。最も高かったのは東北で、最も安かったのは関西であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表6)。
 

7

4月の三温糖小袋の平均小売価格は307.0円
 
マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国3800店舗)によると、スーパーにおける4月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、307.0円(前年同月差12.8円高、前月差1.1円安)であった。最も高かったのは北海道で、最も安かったのは首都圏であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表7)。

8

【支出金額および購入数量】
3月の砂糖の支出金額は前年同月からわずかに下落
 
総務省「家計調査」によると、2025年3月における1世帯(二人以上)当たりの支出金額は90円(前年同月比1.1%安、前月比9.8%高)であった(図11)。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、292グラム(同0.7%増、同16.8%増)であった(図12)。
 



 

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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
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