砂糖類の国内需給

【粗糖の輸入動向】
9月の輸入量は前年同月から大幅に減少
　財務省「貿易統計」によると、2025年9月の甘しゃ糖・分蜜糖（HSコード 1701.14-110）および甘しゃ糖・その他（同1701.14-200の豪州、以下同じ）の輸入量は、11万5185トン（前年同月比27.4％減、前月比2.3倍）であった（図1）。

　なお、9月は甘しゃ糖・分蜜糖は輸入実績がなく、甘しゃ糖・その他のみであった。

　甘しゃ糖・その他の輸入先は豪州で、国・地域別の輸入量は次の通りであった（図2）。

　豪州
　11万5185トン（前年同月比24.3％減、前月比3.2倍）

【含蜜糖の輸入動向】
9月の輸入量は前年同月から大幅に減少
　財務省「貿易統計」によると、2025年9月の含蜜糖（HSコード 1701.13-000、1701.14-190）の輸入量は、314トン（前年同月比16.0％減、前月比76.4％増）であった（図5）。

　輸入先は中国、フィリピンおよびインドで、国・地域別の輸入量は次の通りであった（図6）。

　中国
　294トン（前年同月比0.7％増、前月比8.2倍）

　フィリピン
　19トン（同68.9％減、同18.8％増）

　インド
　1トン（前年同月同、前月輸入実績なし）

【加糖調製品の輸入動向】
9月の加糖調製品の輸入量は前年同月からやや増加
　財務省「貿易統計」によると、2025年9月の加糖調製品の輸入量は、3万2146トン（前年同月比4.4％増、前月比10.0％増）であった（図8）。

　品目別の輸入量は、表4の通りであった。

 

10月の移出量は前年同月からかなりの程度減少
　2025年10月の異性化糖の移出量は、5万7890トン（前年同月比7.2％減、前月比7.7％減）であった（図9）。

　同月の種類別の移出量は、次の通りであった（図10）。

　果糖含有率40％未満
　276トン（前年同月比1.5％増、前月比3.1％増）

　同40％以上50％未満
　1万6221トン（同4.5％減、同5.6％増）

　同50％以上60％未満
　4万714トン（同8.0％減、同12.2％減）

　同60％以上
　678トン（同22.6％減、同11.5％減）

【市場価格】
砂糖・異性化糖ともに前月と同水準で推移
　10月の糖種別・地域別の砂糖価格（日経相場）は、次の通りであった。

　上白糖（大袋）
　東京
　1キログラム当たり249〜251円

　大阪
　同249〜251円

　名古屋
　同252円

　関門
　同254円

　上白糖（小袋）
　東京
　1キログラム当たり261〜265円

　大阪
　同264〜265円

　本グラニュー糖（大袋）
　東京
　1キログラム当たり254〜256円

　大阪
　同254〜256円

　名古屋
　同257円

　ビート・グラニュー糖（大袋）
　東京
　1キログラム当たり249〜251円

　大阪
　 同249〜251円

　名古屋
　同250円

　10月の異性化糖の価格（日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25％）は、次の通りであった。

　果糖分42％もの
　1キログラム当たり167〜168円

　果糖分55％もの
　同173〜174円

【小売価格】
10月の上白糖小袋の平均小売価格は270.8円
　マーチャンダイジング・オンRDSPOS（〈全国3800店舗〉、以下同じ）によると、スーパーにおける10月の上白糖小袋（1キログラム）の平均小売価格は、270.8円（前年同月差5.6円高、前月差3.7円高）であった。最も高かったのは北海道で、最も安かったのは関東などであった。

　同月の地域別^（注）の平均小売価格は、次の通りであった（表5）。

　（注）地域の内訳は、次の通りである（以下同じ）。
　　　関東など：茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
　　　首都圏：東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
　　　中部：新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
　　　関西：大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県
 

10月のグラニュー糖小袋の平均小売価格は330.8円
　スーパーにおける10月のグラニュー糖小袋（1キログラム）の平均小売価格は、330.8円（前年同月差7.9円高、前月差0.3円高）であった。最も高かったのは東北で、最も安かったのは関西であった。

　同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった（表6）。
 

10月の三温糖小袋の平均小売価格は311.5円
　スーパーにおける10月の三温糖小袋（1キログラム）の平均小売価格は、311.5円（前年同月差3.8円高、前月差1.0円高）であった。最も高かったのは北海道で、最も安かったのは首都圏であった。

　同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった（表7）。

【支出金額および購入数量】
9月の砂糖の支出金額は前年同月からわずかに下落
　総務省「家計調査」によると、2025年9月における1世帯（二人以上）当たりの支出金額は78円（前年同月比2.5％安、前月比3.7％安）であった（図11）。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、225グラム（同13.8％減、同12.1％減）であった（図12）。