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最終更新日:2026年3月10日



イ 消費量
24年の消費量は、3021万9000トン(20年比2.6%増)とわずかに増加した(図4)。今後もすべての地域で堅調な需要が続き、30年には3213万4000トン(24年比6.3%増)とかなりの程度の増加が見込まれている。地域別では、増産を背景に最大の消費国である中国を含むアジアが1540万4000トン(同7.3%増)に達する見込みである。

ウ 輸入量
24年の輸入量は、生産量および消費量の増加に伴い、497万9000トン(20年比11.5%増)とかなり大きく増加した(図5)。地域別では、韓国の輸入増加などによりアジアが133万6000トン(同52.9%増)、米国とメキシコの輸入増加などにより北米が82万9000トン(同59.4%増)と、いずれも大幅に増加した。一方、24年の輸入量全体の4割以上を占める欧州は、222万7000トン(同12.8%減)とかなり大きく減少した。欧州は、生産量ではアジアや北米に劣るものの、EU域内の取引が活発である。

エ 輸出量
24年の輸出量は、497万8000トン(20年比11.4%増)とかなり大きく増加した(図6)。地域別では、北米(同33.4%増)とアジア(同74.9%増)の増加が顕著であった。欧州は、233万9000トン(同18.2%減)と輸出量全体の4割以上を占めたが、原材料価格とエネルギー価格の高騰を背景に輸出価格が急激に上昇したことなどから、全地域の中で唯一減少した。


イ 消費量
24年の消費量は、58万4000トン(20年比3.2%増)とやや増加した(図8)。30年には62万5000トン(24年比7.0%増)とさらなる増加が見込まれているが、米国の消費量減少により、最大の消費地域である北米は24万4000トン(同1.2%減)とわずかな減少が見込まれている。一方、中国の堅調な需要により、アジアは24万トン(同18.8%増)と大幅な増加が見込まれ、30年には北米とほぼ同等の消費量となる見込みである。

ウ 輸入量
24年の輸入量は、27万トン(20年比6.9%減)とかなりの程度減少した(図9)。地域別では、欧州が14万8000トン(同13.0%増)とかなり大きく増加し、輸入量全体の5割以上を占めた。欧州以外では、北米ではメキシコ、アジアでは日本で一定の輸入量があったものの、両地域とも大幅に減少した。

エ 輸出量
24年の輸出量は、26万8000トン(20年比7.9%減)とかなりの程度減少した(図10)。地域別では、欧州が16万6000トン(同5.1%増)とやや増加し、輸出量全体の6割以上を占めた。欧州の主要輸出国であるトルコは、24年に10万6000トンを輸出し、欧州全体の6割以上を占めた。



イ 消費量
24年のHFCS42の消費量は、630万8000トン(20年比3.6%減)とやや減少した(図13)。30年には639万8000トン(24年比1.4%増)とわずかな増加が見込まれているが、20年比で見ると、2.2%減と長期的には減少が見込まれている。地域別では、米国の消費量減少により、最大の生産および消費地域である北米が292万7000トン(同1.1%減)とわずかな減少が見込まれている。これに対し、アジアは中国の堅調な需要により、236万8000トン(同3.7%増)とやや増加が見込まれているものの、20年から24年までの増加率と比較すると増加率は減少傾向にあり、消費の鈍化がうかがえる。
24年のHFCS55の消費量は、1346万5000トン(20年比7.7%増)とかなりの程度増加し、30年には1435万8000トン(24年比6.6%増)とかなりの程度増加が見込まれている(図14)。地域別では、欧州を除く全地域で増加見込みである。


ウ 異性化糖需要の変化
異性化糖は、砂糖の代替品であるため、需要は米国や中国などの清涼飲料の需給動向に大きく左右される。最大の市場である米国では、消費者の嗜好の変化や異性化糖に対する否定的な認識により、近年では使用量が横ばいまたは減少傾向にあり、この状況は今後も続くと見込まれている。一方、中国では、国内の砂糖価格が世界的にも高い水準にあり、HFCS55は砂糖と比較して安価な代替品として利用されている。
また、欧州では、17年9月30日に砂糖および異性化糖の生産割当を含む砂糖および異性化糖に関連する諸制度の改革が実施されたことで、当時は異性化糖が砂糖から大幅な市場シェアを奪うとの見方があった。しかし、その後の砂糖価格の低迷により、最終消費者が異性化糖へ切り替えるだけの動機が得られなかったため、これは実現しなかったとされている。
エ 輸入量
異性化糖の輸出入は、HFCS42が欧州で、HFCS55が北米でそれぞれ活発である。
24年のHFCS42の輸入量は、49万5000トン(20年比23.3%減)と大幅に減少した(図15)。地域別では、アジア(同22.9%増)が唯一の増加となり、輸入量全体の6割以上を占める欧州(同24.2%減)、2割を占める北米(同14.7%減)は減少となった。その結果、輸入量全体も減少傾向となった。
24年のHFCS55の輸入量は、226万5000トン(同29.8%増)と大幅に増加した(図16)。地域別では、アジア(同79.7%増)、欧州(同15.9%増)は増加した。北米も143万7000トン(同22.6%増)と大幅に増加し、輸入量全体の6割以上を占めた。


オ 輸出量
24年のHFCS42の輸出量は、49万3000トン(20年比23.4%減)と輸入量と同様に大幅に減少した(図17)。地域別では、欧州(同27.5%減)と北米(同18.6%減)が大幅に減少したが、アジアは6万3000トン(同65.8%増)と大幅に増加した。アジアでは、中国の輸出量が増加傾向にあったが、欧州では、主要輸出国であるハンガリーやベルギーの輸出量が減少傾向にあり、北米では、最大の生産国である米国の輸出量減少が大きく影響した。
24年のHFCS55の輸出量は、226万7000トン(同30.0%増)と大幅に増加した(図18)。地域別では、アジア(同82.0%増)と欧州(同19.1%増)のほか、北米も146万1000トン(同21.6%増)と大幅に増加した。アジアでは、HFCS42と同様に中国が大きく輸出量を伸ばし、北米では、近年低迷していた米国産HFCS55のメキシコ向け輸出が24年に132万6000トン(23年比55.8%増)と大幅に増加した結果、輸出量全体が押し上げられた。




コラム 食品添加物としての高甘味度甘味料1 高甘味度甘味料の概要本稿で取り扱う甘味料の他にも世界にはさまざまな甘味料がある。本コラムでは、砂糖税の導入のほか、「ノンシュガー」、「シュガーレス」などをうたう商品(コラム注1)の増加を背景に注目が高まる高甘味度甘味料について取り扱う(コラム−表)。 高甘味度甘味料は、1グラム当たりの熱量が砂糖と同程度または0キロカロリーであるが、甘味度(コラム注2)の強さから砂糖よりも少量でより強い甘みを出すことが可能である1)。加えて、高甘味度甘味料は熱に安定的で水に溶けやすいため、ダイエット清涼飲料などの飲料や、ガムや錠菓などの菓子類で多用されている1)。砂糖などの代替甘味料として使用されるほか、食品に対する風味を増強するエンハンス効果や苦味などを抑えるマスキング効果を目的としての使用もある。なお、本文の図2で示した「でん粉由来の甘味料」、「その他の糖」および「糖アルコール」は、比較的砂糖に近い甘味度を有することから、低甘味度甘味料と呼ばれることもある。 (コラム注1)糖類に関する栄養強調表示の詳細については、『砂糖類・でん粉情報』(2025年10月号)「糖に関する表示について〜新たな食品表示基準の下で〜」<https://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_003409.html>をご参照ください。 (コラム注2)砂糖の甘味を「1」とした時の甘味倍率。 ![]() 2 食品添加物としての高甘味度甘味料 高甘味度甘味料は、食品衛生法で規制されている食品添加物であり、他の食品添加物と同じように使用基準が定められている。日本では、消費者庁が食品添加物の安全性について食品安全委員会による評価を受け、人の健康を損なうおそれのない場合に限り、成分の規格や使用の基準を定めた上で使用を認めており、同様に海外でも国などによる安全性の確認が実施されている。そのため、サッカリンのように日本では食品添加物として使用が許可されている品目でも、中国や韓国では使用が許可されていないなど、国ごとに規制内容が異なる場合も多く、各国の状況については最新の情報を確認する必要がある。 また、世界保健機関(WHO)が23年5月に「非糖質系甘味料(NSS:non-sugar sweeteners)の使用に関するガイドライン(Use of non-sugar sweeteners:WHO guideline)」を公表し、「体重のコントロールやNCDsのリスクを減らすためにNSSを使用しないように」という提言がなされた。これに対して、消費者庁の食品衛生基準審議会添加物部会は、日本でのNSSの使用状況を踏まえ、日本では「NSSの各食品添加物の規格基準を改正する必要はないと考える4)」としている。さらに、有識者の中には、本ガイドラインは、「グレードの低いおよび極めて低い根拠に基づいて条件付きの助言をしている5)」ものであり、「日本は所得水準の高い先進国ではあるが欧米とは肥満や食環境は相当異なり、WHOガイドラインがあてはまらない状況がよくある5)」という声もある。こうした高甘味度甘味料を含むNSSについてのさまざまな議論は世界各地で巻き起こっており、引き続きその動向が注目される。 |

イ 消費量
24年の消費量は、277万8000トン(20年比0.6%増)とわずかに増加した。30年には人口増加と経済成長を背景に308万8000トン(24年比11.2%増)とかなり大きな増加が見込まれている(図22)。地域別では、アジアが185万5000トン(同12.3%増)とかなり大きな増加が見込まれている。アジア以外の地域も堅調な需要が見込まれる中、北米は米国での需要減少により、34万8000トン(同0.5%減)とわずかな減少が見込まれている。

ウ 輸入量
24年の輸入量は、94万6000トン(20年比21.0%増)と大幅に増加した(図23)。地域別では、アジアが41万3000トン(同35.0%増)および欧州が34万8000トン(同12.6%増)と増加した。世界有数の輸入国である日本は、23年以降、年間10万トン以上を輸入しており、アジアの輸入量増加の一因となった。

エ 輸出量
24年の輸出量は、94万6000トン(20年比21.0%増)と大幅に増加した(図24)。地域別では、中国やインドの輸出増加により、アジアが58万トン(同42.9%増)と大幅に増加したが、欧州は33万7000トン(同0.3%減)と20年並みであった。


イ 消費量
24年の消費量は、22万2000トン(20年比7.8%増)とかなりの程度増加し、さらに、30年には24万8000トン(24年比11.7%増)とかなり大きな増加が見込まれている(図26)。地域別では、最大の生産地域であるアジアが15万2000トン(同20.6%増)と大幅な増加が見込まれているが、アジア以外の地域は、いずれも24年の消費量が据え置かれている。

ウ 輸入量
24年の輸入量は、6万1000トン(20年比29.8%増)と大幅に増加した(図27)。地域別では、アジアが2万3000トン(同27.8%増)、欧州が2万2000トン(同37.5%増)といずれも大幅に増加した。国別では、アジアではインドが1万トン、日本が5000トンを輸入し、欧州ではフランス、ドイツ、イタリアが継続的に数千トンを輸入している。

エ 輸出量
24年の輸出量は、6万2000トン(20年比31.9%増)と大幅に増加した(図28)。地域別では、アジアが2万7000トン(同2.1倍増)と大幅に増加し、欧州が2万9000トン(同11.5%増)とかなり大きく増加した。21年まではアジアと欧州の輸出量に2倍ほどの差があったものの、欧州は20年から24年までの平均と比較して1000トン程度の増加にとどまっており、アジアと欧州の差が縮まっている。

オ 輸出入価格
糖アルコールの輸出入価格は、2020年から24年まで両品目とも上昇傾向となった(図29、30)。
ソルビトールは、すべての地域で輸入価格が上昇し、輸出価格は北米を除くすべての地域で上昇した。特に、23年は欧州の輸出価格により急騰した。24年の輸出入価格が最も安い地域はアジアであった。
マンニトールは、ソルビトールと比較して製品単価も高く、市場が小さいため、各地域の輸出入量の大きさによって価格が大きく左右される。24年の輸出入価格は、原材料価格とエネルギー価格の高騰により上昇し、輸出入実績のあるすべての地域で輸出入価格が上昇した。

