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最終更新日:2025年5月7日
広報webマガジン「alic」2025年5月号

今月の表紙

キガラシ
 これは、alic職員が9月に北海道の美瑛町で撮影した写真です。菜の花に見える黄色の花は、緑肥作物の「キカラシ」です。緑肥作物は主に土にすき込むために栽培する作物です。

 どのような効果を期待するかによって、作物を選びます。例えば、トウモロコシやソルガムは、吸肥力(植物が土壌中の栄養素を吸収する能力)が強い性質を利用し、土壌に余剰にある栄養分や塩分を吸収させるために使い、クリーニングクロップとも呼ばれます。また、根を深く張る植物を利用すると、土壌を柔らかくし、水はけを改善します。
 畑が作物の成長にあった環境であること、これは、収量をきちんと確保するためには、必要不可欠です。
 写真の花はとてもきれいなのですが、この景色がみられる期間は短く、種をつける前の開花初期に土の中にすき込みます。種がついてしまうと、その後、栽培しようとしている作物の間から生えてきてしまう可能性があるからです。
 生産者は前作に何を植えたか、次作に何を植えるかを考えて、土壌の環境を整えます。次の植物を成長させるには、どのくらいの栄養分が必要で、現在、土壌にどのくらい残っているか、足し算、引き算で考えます。
 自然環境ではなく、ほ場という特殊な環境で植物の力を最大限に発揮させるためには、その植物の生育に適した環境を整えることが必要なのです。

 キカラシは、砂糖の原料であるビートの前作緑肥としてよく利用されています。土壌中の肥料成分をよく吸い、また、土にすき込んでからは分解が早いため、ビートはすぐに肥料成分として活用ができるようです。そして、美しい花を咲かせることから景観を作る作物としても価値が高い作物です。 
 

編集部から

 今月号では、「この人に聞く」で、三重県四日市市にある和菓子工房「ことよ」の代表取締役 岡本伸治様にご寄稿をお願いしました。岡本様は、日本全国はもちろんのこと、世界各国を周られて和菓子の普及をされています。
 また、SNSを利用して、和菓子を世界の人に向けて発信されています。たくさんの反響があるようですが、一方で、広まれば広まるほど真似たものも多く出てくるなかで、「本物」の和菓子を伝えていきたいと仰られています。その気持ちには、和菓子に込められた日本人の心やその優れた造詣を知って欲しいという思いがあるのではないでしょうか。
 岡本様の外国での反応をお聞きすると、私たちが当たり前に思ってしまっている和菓子が美しく、職人による高度な技術によるものであること、また、日本の行事や文化と深くつながっていることなど改めて認識させられ、日本の誇るものとして大事に守っていきたいと思いました。

 季節は5月、端午の節句・こどもの日には、ぜひ柏餅を食べてみてはいかがでしょうか。
 また、本年は、4年に一度開催されます「全国菓子大博覧会」が北海道旭川市で開催されます。いよいよ北海道も本格的な春となる5月、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。開催の様子は、本誌8月号でご紹介する予定です!
  

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