最終更新日:2025年7月7日
広報webマガジン「alic」2025年7月号
今月の表紙
今月の表紙は、alicの職員が北海道弟子屈町にて撮影した写真です。北海道などでは、放牧による乳牛の飼育ができます。放牧によるメリットはたくさんあり、自給飼料の増加、牛のストレス軽減、糞尿処理の軽減、アニマルウェルフェアの向上などがあります。そして、放牧されている風景を見る私たちにとって、とても心安らぐものとなっています(農業の多面的機能といいます。)。
乳牛は暑さに弱いため、夏は乳量が減りますが、反対に、私たちの牛乳の消費量は増えます。ここが、牛乳・乳製品の需給調整の難しいところです。今年は、6月から猛暑日を記録するなど暑い日が例年より早く始まりましたので、牛乳の消費量は増えているのではないでしょうか。
また、暑くなると消費量が増える牛乳ですが、熱中症対策に有効なことが分かっています。体温調節に関係する血液量が、たんぱく質と糖質を多く含む牛乳を摂取することで増加することが分かっています。
(詳細はこちらから:(一社)Jミルク「
牛乳は『熱中症』を防いでくれる強い味方です!」)
また、日本アイスクリーム協会の発表によると、乳製品であるアイスクリームも近年の猛暑の影響により年々消費量が増加し、昨年度は、過去最高の販売金額となったとのことです。今夏も暑さが予想されていますので、さらに伸びるのではないでしょうか。
暑い夏の日も、美味しい牛乳と乳製品で元気に乗り切りましょう!!
編集部から
今月号では、「海外レポート」で韓国のパプリカについて掲載しました。現在は当たり前に店頭に並ぶパプリカですが、日本に入って来たのは1993年と野菜のなかではごく新しいものです。
当初、オランダから輸入されたパプリカは、高級食材として百貨店や高級スーパーで販売されていましたが、1999年ごろに韓国からの輸入が始まり、2000年に入ると輸入量が大きく伸び始め、オランダを抑えて韓国が第1位となります。そのようななかで価格も下がり一般的なスーパーでも売られるようになったパプリカは国内市場に浸透し、一定の地位を確立してきました。
また、輸入に頼るばかりでなく、消費量の増加とともに国内での生産も拡大しています。2000年のパプリカの国内作付面積は17ha、収穫量は766トンでしたが、2022年には、作付面積は81ha(4.8倍)、収穫量は7380トン(9.6倍)と大きく増えました。一方、国内供給量が増えたことで、輸入量は減少しています。
食卓を彩るパプリカ、これからもぜひ使っていただければと思います。
夏まっさかりの7月が始まりましたね。今年は空梅雨なのでしょうか。6月から猛暑日があるなど早くも今夏の気温が心配な気象となっています。
農畜産業は、どうしても気象の影響を受ける産業です。先行きがやや心配となりますが、alicでは需給などの情報発信に努めて参りますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 総務部 (担当:総務広報課)
Tel:03-3583-8196