alicだより
米国食肉輸出連合会(USMEF)との定期情報交換会議について
最終更新日:2025年9月5日
広報webマガジン「alic」2025年9月号
<USMEF事務所にて>
米国食肉輸出連合会(以下「USMEF」という)との定期情報交換会議を2025年7月18日(金)にアメリカ・コロラド州デンバーで開催しました。
この会議は、日本とアメリカの牛肉・豚肉の需給動向などについて意見交換を行う場として1981年から定期的に開催しており、今回で37回目を迎えました。
会議では、USMEFホルストロム会長とalic天羽理事長のあいさつの後、両国の牛肉と豚肉の需給動向などについて活発な意見交換が行われるとともに、引き続き交流を深めていくことを確認しました。 |
USMEFからの主な説明内容
【牛肉関連】
・2021年に発生した干ばつ以降の牛飼養頭数の減少が続いている。24年の飼養頭数は前年比1.9%減、25年も同0.6%減であった(どちらも1月時点データ)。肉用種雌牛のと畜頭数が減少する傾向にあるものの、記録的な生体牛価格高が続いていることから、飼養頭数が増加に転じるのは早くても28年後半になると予想。ラセンウジバエ侵入対策によるメキシコからの生体牛輸入制限も生体牛の需給に影響を及ぼしている。
・24年および25年第1四半期までは枝肉重量の増加によりと畜頭数の減少を相殺していたが、25年第2四半期以降のと畜頭数はさらに落ち込み、同年および26年の牛肉生産量は減少する見込み。
・一方、育種改良の成果や肥育期間の長期化により、プライム級およびチョイス級
※の高品質の牛肉の割合が増加している。
※米国では、肉質等級(プライム〜キャナーの8段階)と歩留等級(Y1〜Y5の5段階)の2種類の格付がされています。肉質等級は、成熟度(月齢)や脂肪交雑の度合いで格付され、プライム級を最上位等級とし、チョイス、セレクト、スタンダード、コマーシャル、ユーティリティー、カッター、キャナーの順番となっています。
詳細は、畜産の情報 2016年11月号「米国における牛肉生産の産業構造 〜消費・輸出入の動向まで〜」をご覧ください。
【豚肉関連】
・生体豚価格は24年以降持ち直しており、飼料価格の下落もあり養豚経営は黒字に転じた。母豚1頭から生まれる子豚頭数も増加しており、豚肉生産量は25年も増加する見込み。
・24年の米国の豚肉生産量に占める輸出向け割合(約1/4)は過去最高であった。ラテンアメリカ諸国からの旺盛な輸入需要が増加要因である。
米国食肉輸出連合会(USMEF:U.S. Meat Export Federation)
1976年に米国の食肉関連企業などにより設立された団体。
主な活動は、米国の食肉製品の輸出を拡大するための広報・宣伝、販売促進、畜産情報の提供など。 |
<会議風景>
(調査情報部)
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 総務部 (担当:総務広報課)
Tel:03-3583-8196