まめ知識
お砂糖トレカはじめました〜砂糖によるでん粉の老化防止とは?〜
最終更新日:2026年10月5日
広報webマガジン「alic」2026年10月号
alicでは、砂糖および制度に関する正しい知識の普及を目的としてイベントなどで配布するため、砂糖について楽しく学べる「お砂糖トレカ」を制作しました。砂糖の種類や機能を、印象的なフレーズとイラストで誰にでも分かりやすくまとめたものです。
20種あるカードの中でも、「でん粉の老化防止」のカードは、砂糖の意外な働きを分かりやすく伝える一枚です。砂糖が甘みを加えるだけでなく、”でん粉を使った料理をしっとり柔らかく保つ”という知られざる役割を持っていることを、つぶらな瞳のお寿司、お団子、パンのかわいらしいキャラクターたちが表現しています。
今回は、このカードを通して、甘さだけではない砂糖の機能性について紹介します。 |
でん粉の特性
砂糖の役割について説明する前に、まずでん粉の特性について説明します。でん粉には「
糊化」と「
老化」という特性があり、食品の食感や形状、硬さに大きく作用しています。
でん粉は、グルコース(ブドウ糖)が多数つながった鎖状の構造で、鎖はお互いを引き寄せる力(水素結合)によってしっかりとくっつき合い、固くまとまった結晶のような状態になっています。
水を加えて加熱すると、水素結合が解かれ、そこに水分子が入り込むことででん粉粒は膨張し、柔らかく粘り気やとろみを持つようになります。これが「
糊化」と呼ばれる現象です。炊き立てのご飯がふっくらとして粘りがあるのは、糊化によりたっぷり水分を抱え込んでいるためです。
しかし、糊化したでん粉は時間が経ち温度が下がると、水分子が抜け、再び結晶のように固くまとまり、次第に硬さやパサつきが現れるようになります。これが「
老化」です。冷めたご飯が硬くパサつくのは、このでん粉の老化が進んだ結果です。
<でん粉の老化の仕組み>
でん粉の糊化と老化については下記動画でも説明しておりますので是非ご覧ください。
※でん粉の糊化と老化についての動画は
こちらからもアクセスできます。
(QRコードをクリックして頂いてもアクセスできます。)

砂糖によるでん粉の老化防止
砂糖には、食品を甘くするだけでなく、時間が経っても柔らかさを保つ働きがあります。砂糖は水分子と強く結びつく性質(親水性)があるため、砂糖を加えることで、でん粉が抱えている水分子を外に出にくくすることができます。この作用によってでん粉の老化が進みにくくなり、食品中の水分が保たれます。その結果、食品の柔らかさやしっとりした状態を長く維持することができます。
<砂糖によるでん粉の老化防止の仕組み>
この性質は、さまざまな食品で活用されています。例えば、寿司の酢飯にはご飯に酢や塩だけではなく、砂糖を加えることがあります。これは酢の酸味を和らげるだけでなく、冷めた際に、酢飯が硬くパサつくのを防ぎ、ふっくらした食感とつやを保つためです。それ以外にも団子や餡子、カステラなどにも同様の効果を目的に、砂糖が使用されています。
<砂糖によるでん粉の老化防止効果の例>
このように砂糖は、単に甘みを加えるだけでなく、でん粉の老化を抑え時間が経っても食品の柔らかさを保つ重要な役割を果たしています。
他にも沢山ある砂糖の働き
他にも砂糖には、料理に役立つさまざまな働きがあります。例えば、生クリームの泡立ちを安定させたり、パンの発酵を助けてふんわり仕上げたりします。砂糖は、甘みだけでなく、食感や風味、保存性にも関わり、食品のおいしさをさまざまな面から支える存在です。
冒頭でご紹介したお砂糖トレカは、砂糖の奥深い魅力をより多くの方に知っていただきたいという思いから制作したものです。砂糖の世界をいろいろな角度から楽しめるよう、全20種類のカードを「砂糖カード」「原料カード」「機能カード」「フィールドカード」「キャラカード」「政策カード」の6つのテーマで展開しています。表面の個性豊かなキャラクターとともに、裏面には砂糖に関する面白い知識が盛り込まれ、楽しみながら理解を深められる内容になっています。
<お砂糖トレカ(上白糖)>
お砂糖トレカは、今後も、alicが出展するイベント等で来場者の方への配布を予定しています。ぜひ皆さまにもお気に入りの一枚を見つけて砂糖の世界に興味を持ち、理解を深めるきっかけになれば嬉しいです。
<さまざまな種類のお砂糖トレカ>
(特産運営部)
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 総務部 (担当:総務広報課)
Tel:03-3583-8196