ニューヨーク粗糖先物相場(期近3月限)は、ブラジルの主要生産地であるサンパウロ州の干ばつや、砂糖輸出の追い風となるドル高・レアル安の進行が鈍化したことなどにより、1月上旬は徐々に値を戻して推移した。また、19日は、ブラジル政府がガソリンとディーゼルへの再課税をすると発表したことを受けて、エタノール向け需要が増加するとの思惑から、サトウキビが砂糖向けからエタノール向けに振り分けられる可能性が高まり、20日から22日は1ポンド当たり16セント近くまで上昇した。
その後、インド政府が近日中に、2014/15砂糖年度についても粗糖に対する輸出補助金支出の方針を示したとの報道が売りを誘って、29には同15セントを割り込む安値相場に戻った。
2月に入り、ブラジルのサンパウロ州に降雨がもたらされたことから2日は同14.22セントと底値をつけたものの、同日にブラジルのガソホール強化策
(注)が発表されたことを受け、翌日から、徐々に値を戻した。19日には、インドの輸出補助金の導入決定が正式に発表されたことから、再び下落し、20日は、同14.32セントとなった。
(注) 3. 世界の砂糖需給に影響を与える諸国の動向のブラジルの項を参照。