意外に知られていない「でん粉」
最終更新日:2015年2月17日
独立行政法人農畜産業振興機構(alic)は、皆様の食生活に関連した情報をお届けしています。
今回は、でん粉の幅広い用途と、でん粉の種類についてご紹介します。
でん粉の幅広い用途
でん粉は、片栗粉、水産練製品、麺類などの食品だけでなく、ビール、医薬品、繊維、製紙、ダンボールなどにも使われています。
その他、でん粉は、異性化糖、水あめ、ぶどう糖など甘味料(糖化製品)の原料にもなっています。異性化糖は清涼飲料水や調味料、パンなど、水あめはキャンディ、酒類など、ぶどう糖は医薬品、菓子などに使われています。
また、でん粉を酸や熱などで処理して、接着力を強化したり、粘度を調整した化工でん粉は、麺類やインスタント食品、冷凍食品などに使われています。
でん粉の種類
一口にでん粉といっても、その原料の違いによってたくさんの種類があります。代表的なものとしては、コーンスターチ(とうもろこし)、ばれいしょでん粉(ばれいしょ)、かんしょでん粉(さつまいも)、タピオカでん粉(キャッサバ)、さごでん粉(さご椰子)などがあります。
国産でん粉の割合
日本国内のでん粉供給量のうち、9割が輸入とうもろこしを原料とするコーンスターチです。
日本国内で収穫されたいもから生産される国内産いもでん粉は、供給量全体の1割で、その8割が北海道で生産されるばれいしょでん粉、2割が南九州で生産されるかんしょでん粉です。
コーンスターチは、粒が小さく粘度が低いという特徴があり、安価なので、甘味料の原料、製紙、段ボールなどに使われています。
ばれいしょでん粉は、市販されているでん粉の中で、もっとも粒が大きくて保水性が高く、白度も高いので、このような特性が求められる片栗粉や、水産練り製品に使われています。
かんしょでん粉は、粒の大きさや粘度がコーンスターチとばれいしょでん粉の中間で、日本では大部分が甘味料の原料として使われています。
国産でん粉を支援
alicは、日本の食生活に欠かせないでん粉が安定的に供給されるよう、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」に基づき、コーンスターチ用輸入とうもろこしや輸入でん粉から調整金を徴収し、これを財源として日本国内のでん粉原料用いも生産者やでん粉製造事業者を支援しています。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
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