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好調なサラダチキンの消費動向〜平成29年度鶏肉調製品の消費実態調査の調査結果より〜

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最終更新日:2018年11月20日

 近年、肉ブームといわれており、食肉消費量は増加傾向となっています。その中でも比較的安価な鶏肉は、から揚げや焼き鳥など鶏肉を用いた商品がコンビ二エンスストア、外食店などで増えており、食肉で最も消費量が多くなっています。
 特に、鶏むね肉の消費量の伸びは堅調で、この背景にはサラダチキン(主に蒸した鶏むね肉を真空パックにした商品)の躍進があります。サラダチキンの市場は、消費者の簡便化志向や健康志向の高まりを背景に、急成長しており、ここ数年でコンビニエンスストアや食品スーパーでよく見かけるようになりました。
 今回は消費者の皆さんなどを対象に行った調査からサラダチキンの消費の特徴を紹介します。

夏場が需要期

保存方法
 小売店における千人当たりの販売金額の推移を見ると、サラダチキンの購入は夏場にピークを迎えています。(図参照)  一方、消費者へのアンケート調査からは購入理由として、「調理の手間が省けるから」「すぐに食べられるから」という手軽さや簡便性を評価するという回答が多く、夏場に火を使った調理を避けたり、調理の手間を省こうとする動きがあることが見て取れます。  この他、夏場は薄着になる機会が多く、消費者のダイエット志向が高まることも要因とみられます。

栄養面で評価

 サラダチキンの購入理由として、全体では前述のものに加え「味が好きだから」という回答が上位となりました。
 一方、年代や性別などで見ると、独身者・単身者の20代男性においては、「高たんぱく質だから」が1位となり、筋力など身体作りのための食品として評価されています。
また、独身者・単身者の20〜30代女性においては、「低カロリーだから」が1位となり、ヘルシーな食品としても評価されています。
むね肉は、もも肉に比べると低カロリーにもかかわらず、たんぱく質が100 gあたり22 ・3gともも肉の18 ・8gよりも多く含まれています。
むね肉は、もも肉に比べると低カロリーにもかかわらず、たんぱく質が100 gあたり22 ・3gともも肉の18 ・8gよりも多く含まれています。

そのまま食べる

 名称の通りサラダに入れて食べることができるサラダチキンですが、食べ方は、「そのまま(サラダチキンだけで)食べる」が全体で1位となりました。特に独身者・単身者や若齢層、男性で割合が高くなっています。
 また、食べるタイミングは、「夕食」「昼食」「朝食」の順となりましたが、独身者・単身者や中高齢層の男性を中心に、「お酒のおつまみとして」の回答も多くなっています。

今後の購入意欲

 サラダチキンの今後の購入意欲は、20代を中心に、全年代で「増やしたい」との回答が多かったことから、今後も鶏むね肉消費をけん引していくものとみられます。
 一方で、今後のサラダチキンに期待することという設問に対して、低価格商品を求める回答の他に「味の種類の拡充」を期待する回答が多くありました。今後の需給動向の鍵になるかもしれません。
 このように、alicでは、サラダチキンに対する消費者の行動や意識について、小売店の販売データの分析とインターネットアンケートにより調査を行いました。詳細は当機構ホームページで公開しております。
   

調査結果はこちら
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196