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業務の解説・トピックス

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最終更新日:2009年3月24日

「砂糖制度と砂糖の種類等」について

(独)農畜産業振興機構(ALIC)は皆さんの食生活に関連した情報をお届けいたします。
 さて、今回は「砂糖制度と砂糖の種類等」について取り上げます。

「砂糖の需給動向」はどのようになっていますか?

 平成18年の日本の砂糖の消費量は約220万トンで、そのほとんどが上白糖やグラニュー糖、三温糖、氷・角砂糖などの精製糖で、黒砂糖などの含蜜糖は4万トン程度となっています。国民1人当たりの年間消費量は18kgで、オランダ46kg、イギリス40kg、フランス43kg、アメリカ31kg、オーストラリア53kgなど他の先進国に比べてかなり少ない消費量となっています。
 供給量については、てん菜、さとうきびから生産される国内産糖が3分の1程度、残りの3分の2が海外から輸入されています。砂糖の年間輸入量は約140万トンでそのほとんどが原料(粗糖)で輸入されており、グラニュー糖や角砂糖などの精製糖の輸入量が5千トン程度となっています。輸入粗糖は国内の精製糖企業で精製され上白糖やグラニュー糖、三温糖などの製品となって消費者や食品企業などに供給されています。
 粗糖の主な輸入国はオーストラリアとタイで、この両国が総輸入量の8割から9割程度を占めています。

黒砂糖と上白糖の違いは何ですか?上白糖はなぜ「白い」のですか?

 黒砂糖はさとうきびの搾り汁をそのまま煮詰めて砂糖にしたもので、しょ糖のほかに蜜分などが含まれており、濃厚な甘さと強い風味があります。鹿児島県南西諸島や沖縄県で作られています。黒砂糖やメープルシロップは蜜分を含んでいることから含蜜糖に分類されます。
 上白糖は製造工程でさとうきびなどの原料に含まれる蜜分を分離し、しょ糖の結晶を取り出した砂糖です。上白糖、グラニュー糖、三温糖などの精製糖や粗糖は分蜜糖に分類されます。また、上白糖が白く見えるのは雪が白く見えるのと同じで、無色透明の砂糖の結晶が光を乱反射して白くみえるのであり、漂白剤を使っているのではありません。
黒砂糖
黒砂糖

機構の業務について

 国内の砂糖の原料となる作物(甘味資源作物)は「てん菜」と「さとうきび」です。
 てん菜は北海道畑作農業における主な輪作作物です。
 さとうきびは、台風・干ばつなどの自然災害がよく起こる鹿児島県南西諸島・沖縄県における代表的な作物です。
 てん菜とさとうきびから製造された原料(国内産糖)と海外から輸入される原料(粗糖)から製造される砂糖には大きな内外価格差が存在します。この内外価格差を調整するために、輸入される砂糖(主に粗糖)などから徴収した調整金を主な財源として、さとうきびの生産者や国内産砂糖製造工場に対し、支援(交付金の交付)を行っています。
さとうきび
さとうきび
 これらの業務を通じて、生産者の方々の経営を支え、砂糖の生産・供給体制の安定を図ることにより、消費者の皆様にいつでも安心して砂糖を使っていただける体制を整えているところです。機構のホームぺージでは、砂糖に関する様々な情報を提供していますので、ぜひご覧ください。

(消費科学連合会「消費の道しるべ」(平成20年11月号)に掲載)
てん菜
てん菜
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 広報消費者課 (担当:藤原)
Tel:03-3583-9709