夏野菜の魅力と節電レシピ
最終更新日:2011年9月21日
野菜はビタミンや食物繊維が豊富に含まれていることから、生活習慣病予防や健康維持のために欠かせない存在です。
特にビタミンやミネラルは不足すると貧血や頭痛、夜盲症など体の機能障害を引き起こすことがあるのでバランスよく取り入れたいものです。
しかし、何をどのくらい食べたらいいのかわからない、食べる時間がないなどという声を聞くこともしばしば。そこで今回は、夏野菜の魅力と上手に取り入れるヒントをご紹介します。
野菜の機能性
最近、ポリフェノールやフラボノイドといった言葉を耳にすることが多くなりましたが、それらはすべてファイトケミカルの一種です。
ファイトケミカルと植物体が紫外線や害虫から身を守るために作り出した物質で、ビタミンやミネラルと同様に人間の体内で作り出せない物質です。近年、その機能性の高さから第7の栄養素として注目されています。
夏野菜ではトマトやすいかに含まれるリコピン(抗酸化作用)、なすの紫色の色素であるアントシアニン(目の疲労回復)、枝豆など大豆製品に含まれる大豆イソフラボン(骨粗しょう症予防)などが代表的なものとして知られています。
夏場の疲労回復やお肌の健康のために是非、これらの夏野菜を毎日の食事に取り入れて下さい。
簡単&節電レシピ
夏野菜の代表であるトマトの旨みはグルタミン酸で醤油との相性が抜群。暑い夏はなるべくキッチンに長時間いたくないもの。今回はさらに節電を意識した1品をご紹介します。
トマトの和風そうめんつゆ (出典:ベジシャス第6号 レシピ作成:中山晴奈)
1 トマトはおろし金などですりおろし、ごま油とめんつゆを加える。
2 きゅうり、たまねぎ、みょうがは1cmの角に切り、しそは千切りにする。
3 1に2を加え、好みで白ゴマをトッピングしたら完成。
※水は加えず、すりおろしたトマトとめんつゆだけで味を整えます。
「旬」を意識して
一年を通して、どんな野菜でも手に入る現代ですが、夏が旬のすいかやきゅうりには体を冷やす効果があり、また利尿作用もあるので採りすぎた塩分を排出させる機能があります。
一方で冬場が旬の根菜類には体を温める効果があるなど自然環境と人間の食生活は密接な関係にあります。
夏野菜の保存方法
野菜というと、すべて冷蔵庫に保存していませんか?
なすとトマト、きゅうり、ピーマンといった夏野菜と称される野菜の多くはインドや中南米など熱帯地方が原産です。
特になすやピーマンは冷やしすぎると中のタネが黒ずむなど低温障害が発生し味も口当たりも悪くなります。
|
貯蔵最適温度
(℃) |
トマト(完熟) |
8〜10 |
なす |
10〜12 |
きゅうり |
10〜12 |
ピーマン |
7〜10 |
すいか |
10〜15 |
オクラ |
7〜10 |
かぼちゃ |
12〜15 |
一般に冷蔵庫の野菜室は5℃〜7℃に保たれています。貯蔵最適温度を参考にして、冷やしすぎず、食べる直前に冷やすなど工夫して美味しく召し上がって下さい。
また、一方で冷凍保存に向く野菜もあります。トマト、えだまめ、とうもろこし、メロンなどは冷凍保存して、ジュースやサラダ、炒め物にお使いいただけます。
夏野菜は、東日本大震災で被災した東北地方が主産地です。市場には安全なものしか出回りません。健康に夏を乗り切るためにも、また、被災地支援のためにも安心して召し上がりください。
農畜産業振興機構が事務局を務める野菜需給協議会が毎月発行する「
ベジシャス」では、旬の野菜の産地情報をレシピとともに紹介しています。
(消費科学連合会「消費の道しるべ」(平成23年8月号)に掲載)
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196