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【機構の動き】平成28年度さとうきび・甘蔗糖関係検討会を開催

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最終更新日:2017年1月4日

開会

 alicでは、鹿児島県および沖縄県の基幹作物の一つであるさとうきびの生産に関するさまざまな課題を、両県の関係者が一丸となって解決していくことを目的として、毎年「さとうきび・甘蔗糖関係検討会」を開催しています。さとうきびは、台風の襲来により倒れてしまっても再び起き上がり、水不足の状態が続いても、雨が降れば新しい葉を出す自然災害に強い作物で、両県の生産者や製糖業者にとって大変重要な作物です。
 このことから、本検討会は両県のさとうきび関係者が一堂に会する貴重な機会として好評をいただいています。例年、数多くの関係者にご参加いただき、意見交換や討論などが活発に行われているところです。
 今年度の検討会は、alic鹿児島事務所の主催により、鹿児島県の種子島において11月9日(水)〜10日(木)の2日間にわたって開催され、両県から生産者、農業協同組合、製糖業者、行政関係者など約270人に参加していただきました。
 

検討会1日目

見学の様子

 午前中は、西之表市民会館において、両県の生産者などにご登壇いただき、意見交換を行いました。さとうきびは南西諸島の農業において重要な地位を占めているにもかかわらず、生産者の高齢化が進んでおり、生産に携わる人材の確保が課題となっています。登壇生産者の皆さんから、若手生産者の育成や雇用者の確保のための工夫や課題などが発表され、聴衆も含めて活発な意見交換が行われました。
 また、東京大学の菊池康紀先生からは、「サトウキビで形作るスマートシステムの在り方」と題し、種子島の製糖工場における使用エネルギー効率化や、さとうきびの未利用部分を用いたエタノール生産などの取り組みについて発表がありました。
 午後は、種子島島内の視察が行われ、参加者は製糖工場や生産者のさとうきび畑などを見学しました。当日は天候にも恵まれ、施設を見学しながら担当者の説明を聞いたり、実際にさとうきびに触れて生育状況を確認したりしました。
 

検討会2日目

 両県の研究者から、さとうきびの栽培技術などに関する研究成果発表が行われました。さとうきびの生産は、種子島から沖縄県八重山諸島に至るまで南北約1000kmに渡っているため、各島において適した品種や生育状況が異なります。発表では各地域における生育条件や品種の分布などが示され、参加者は熱心に聞き入っていました。
 また、alic調査情報部からは、砂糖の輸入先の一つであるタイ国におけるさとうきび生産状況についての発表を行いました。生産現場では、詳細な海外状況を知る機会は多くないことから、実際に現地で調査してきたalic職員による情報提供は、大変有意義との感想を寄せられました。
 
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