【alicから】自然災害・家畜疾病の発生などの事態が起きても消費者に安定供給ができるように〜緊急対策の実施について〜
最終更新日:2021年3月3日
alicでは畜産物、野菜、砂糖・でん粉のそれぞれの分野において、生産者を支えることで、消費者の皆様へ国産の農畜産物が安定的に届けられるよう努めています。
台風、豪雨、地震などの自然災害や鳥インフルエンザなどの重大な家畜疾病の発生といった緊急事態に迅速に対応する業務「緊急対策」も、alicが行う生産者支援のひとつです。
このページでは、自然災害が発生した場合に行う畜産関係者に対する支援について紹介します。
Q.自然災害と一言で言っても、さまざまな被害や影響がありますよね。
A.台風や豪雨、地震など、最近は毎年のように大きな自然災害に見舞われています。令和2年の7月豪雨、令和元年の8月から9月の前線に伴う大雨や台風19号、平成30年の北海道胆振東部地震などは皆さまも記憶に残っておられるのではないでしょうか。
もともと畜産農家は畜舎などの施設への投資も大きいですから、被災してこれらが破損した場合、経営の危機に直面することとなります。被災農家が経営を縮小したり、経営継続を断念してしまうと、畜産物の生産量が減少し、食肉や牛乳、卵などの供給が不安定になり店頭などでも品薄になってしまうでしょう。野菜等に比べ生育期間の長い畜産物の生産の回復には時間がかかりますから、畜産業全体のみならず国内消費にも、大きな影響を与えることになります。そのためalicでは、被害を受けた畜産農家の経営再開・継続に向けて、畜舎などの施設や機械の補改修に対する支援をはじめとする緊急対策を機動的に実施しています。
Q.畜産業は、牛や豚、鶏などの生き物を扱う仕事のため、災害時は、飼養している家畜の命も心配ですね。
A.命はもちろん、家畜を病気や怪我から守ることも重要です。緊急対策では、家畜を別の場所に避難させたり、他の畜産農家へ一時的に預けたりする取組への支援もしています。
また、乳用牛は定期的に搾乳しないと乳房炎という病気にかかってしまいます。災害時の停電によって搾乳機械等が使用できないと、乳用牛はこの病気にかかってしまい、牛乳などの原料となる生乳が生産できなくなります。そのため、alicでは乳房炎の予防や治療等への支援も行っており、さらに、被害を受けた酪農家の搾乳作業等をサポートする人手の確保に関する取組への支援も行っています。
Q.停電による影響も深刻なんですね。
A.停電時は、搾乳機だけでなく、冷蔵機器も使えなくなるため、牛乳が冷やせない、運べないなどの事態も発生します。そのため、災害等による停電に備えて非常用電源を計画的に導入する取組への支援もしています。
残念ながら家畜が死亡してしまうこともありますよね。
A.畜産農家にとって、大切に育てた家畜が死んでしまうことは、本当につらいことであり、経済的な損失も大きくなります。そのため、死亡・廃用した家畜に代わる家畜の導入支援も行っています。
自然災害はいつ起きるかわかりません。また、被害や影響もさまざまです。生産者が困っていること、不便になっていることもさまざまなケースがあります。そういった多様な被害状況へは、現場の声を聞きながら的確かつ迅速な対応が求められます。alicでは、これまでのノウハウの蓄積も活用して機動的に対応しています。
alicの緊急対策は、生産者が安心して、一日も早く経営再建できるよう、そして、消費者の皆さまに畜産物の安定供給が持続するよう、実施しています。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
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