砂糖はなにからできるの?
最終更新日:2014年9月3日
〜さとうきびとてん菜〜
砂糖は、植物からショ糖を取りだしたものです。
ショ糖は多くの植物に含まれていますが、砂糖として取り出すことができる植物は限られています。
代表的なものは「さとうきび」から作られる「甘しゃ糖」と、「てん菜」から作られる「てん菜糖」です。
このほかに生産量はわずかですが、ヤシから作られるヤシ糖や、砂糖カエデから作られるカエデ糖メープルシュガー)などがあります。
さとうきびって何?
さとうきびは、イネ科の多年性植物で成長すると3〜6メートルの高さになります。
寒さに弱く、暖かいところを好み、原産地は、南太平洋のニューギニア島近辺であると言われています。
紀元前327年、アレキサンダー大王がインド遠征を行った時の記録に「インドには蜂の力によらずして蜜を作る葦あしがある」と書かれています。
別の記録では「インドには、かむと砕ける甘い石がある」とも書かれています。
砂糖の英語名「sugar」の語源は、サンスクリット語の「sarkara」(砂粒の意味)に由来するとも言われており、砂糖の起源はインドであるとみられています。
世界の主な産地は、ブラジル、インド、中国南部(広西チワン自治区)などの熱帯、亜熱帯地方であり、日本では沖縄県や鹿児島県の南西諸島の島々で栽培されています。
さとうきび畑と青い海
てん菜って何?
てん菜畑
てん菜は土の中で育ちます
てん菜はさとう大根とも呼ばれ、カブによく似たヒユ科の植物で、寒冷な気候を好みます。
糖分を含む根の部分は、成長すると直径10〜15センチメートル、重さ0.5〜1キログラムになります。
さとうきびを栽培できないヨーロッパ諸国では、砂糖を輸入に頼っていましたが、1747年、ドイツの化学者マルクグラーフがてん菜から砂糖と同じ成分を取り出すことに成功し、1801年、ドイツにて
ん菜糖工場が設立されました。
19世紀初頭、フランスの皇帝ナポレオンがヨーロッパ諸国にイギリス(当時、砂糖貿易の大部分を支配していた)との貿易を禁じたため、ヨーロッパ諸国で砂糖不足が起こりました。
ナポレオンはてん菜糖の産業化に力を入れ、てん菜糖業がヨーロッパに広がりました。
世界の主要な産地は、フランス、ドイツ、ロシアなどで、日本では北海道で栽培されています。
参考:砂糖の歴史(精糖工業会)
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