いろいろな砂糖の名前の由来
最終更新日:2015年9月2日
砂糖と一言で言っても、たくさんの種類があります。今回はいろいろな砂糖の名前の由来を紹介します。
上白糖は日本独自の砂糖!
上白糖
日本で砂糖と言えば上白糖がまず思い浮かびますが、上白糖は日本独自の砂糖なのです。世界ではグラニュー糖が一般的です。
上白糖の起源には諸説あり、その一つを紹介します。明治時代、香港から車糖(くるまとう)と呼ばれる精製糖が輸入されました。この固結を防止するために、ビスコという転化糖を添加し、結晶の表面をビスコで覆うことにより、しっとりした風合いが生まれました。この風合いが日本人の好みに合ったと言われています。
上白糖の名前の由来は、江戸時代の砂糖の等級「上・白砂糖」であると言われています。江戸時代、砂糖は「中・白砂糖」を基準とし、それより色や香りなどが優れているものが「上・白砂糖」、下回るものが「次白」「下白」などに区分され、取引されていました。
双目糖はザラザラした感触から
双目糖はハードシュガーとも呼ばれ、さらさらしていることが特徴で、グラニュー糖、中双(ちゅうざら)糖、白双(しろざら)糖のことを言います。
「ざらめ」の由来には、(1)上白糖などに比べて結晶が大きく感触がザラザラしている、(2)「さらさら」が物事の滞りない様子を表す副詞であり、結晶が手のひらからこぼれ落ちる様子、などがあります。
グラニュー糖は、日本では大正 11 年に製造が開始されましたが、当時は高級品のイメージが強く家庭用などにはあまり普及しませんでした。グラニューとは、「粒状にする、ざらざらにする」という意味の英語「guranulate」に由来しており、グラニュー糖は、英語では「granulatedsugar」となります。
三温糖の『三温』は3回温める?
三温糖
明治初期、香港から輸入していた車糖は、「五温車糖」「四温車糖」「三温車糖」に分類されていました。「温」は、糖液を温める「煎糖(せんとう)」のことを指していたと言われています。砂糖は煎糖と溶解を繰り返すと不純物が除去され、3回煎糖したものが「三温」、4回煎糖したものが「四温」と呼ばれていました。現在では、「三温」の呼び名だけが残っています。
参考文献:砂糖の歴史物語(谷口學)
砂糖の辞典(日高秀昌・岸原士郎・斎藤祥治)
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