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知られざるさとうきびの活躍について

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最終更新日:2021年11月15日

 突然ですが、皆さんはさとうきびについてどれくらいご存じですか?
 さとうきびはイネ科の植物で、私たちの食生活に欠かすことのできない「砂糖」の原料として、インド、ブラジル、オーストラリアやタイなど、世界の様々な国で栽培されています。
  日本では、主に鹿児島県南西諸島と沖縄県で栽培されており、グラニュー糖や上白糖や黒糖など砂糖の原料となるほか、黒糖焼酎と呼ばれるお酒の原料にもなっています。今回は、知られざるさとうきびの活躍についてご紹介します。
さとうきびの主な生産地域
さとうきびの主な生産地域

さとうきびは島を守る!

 さとうきびは強風や水不足に強い耐性があります。鹿児島県や沖縄県の島々は、台風や干ばつなどの厳しい自然環境下にあるため、さとうきびは島の農業にとって欠かすことのできない重要な作物であり、島の農家の約6割が栽培しています。
 また、島にはさとうきびから砂糖の原料となる「原料糖」を製造する製糖工場があり、雇用の創出など、地域経済にとって大きな役割を果たしています。
島一面に広がるさとうきび【鹿児島県徳之島】(さとうきびは島の宝です。)
島一面に広がるさとうきび【鹿児島県徳之島】(さとうきびは島の宝です。)

さとうきびは地球を守る!

 さとうきびは、光合成を行う力が非常に高く、他の多くの植物と比べ効率よく二酸化炭素を吸収します。さらに、石油などの化石燃料に替わるエネルギー「バイオエタノール」の原料としても期待が高まっています。
 製糖工場では、工場を動かすために必要な電力を、「バガス」と呼ばれるさとうきびの搾りかすを燃料として発電しており、化石燃料はほとんど使用されていません。(バガスは燃料以外にも、島の家畜の飼料や肥料としても再利用することができます。)
 このようにさとうきびは、砂糖の原料として皆さんの食生活を豊かにするだけではなく、持続可能な開発目標(SDGs)の達成にも貢献しています。
バガス(さとうきびの搾りかす)
バガス(さとうきびの搾りかす)

日本のさとうきび生産を守るために!

 alicでは、日本のさとうきび生産を守るために、輸入される価格の安い原料糖などから調整金( 課徴金)を徴収し、これを主な財源として、さとうきび生産者や製糖工場に対して交付金を交付し、日本のさとうきび生産を支援しています。
風にも負けず、すくすくと空に向かって育つさとうきびです!
風にも負けず、すくすくと空に向かって育つさとうきびです!
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196