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食肉(小売業者)の販売動向について

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最終更新日:2021年12月15日

 食肉の年間1人当たりの消費量は食の欧米化に加え、近年の肉ブームの高まり等を背景に増加傾向にあり、2 0 1 1 年度には魚介類の消費量を抜き、2020年度は過去最高を更新しました(図1)。
 alicでは食肉の消費や販売動向を把握するために、小売業者(量販店と食肉専門店)を対象に半期毎に調査を行っています。今回は、8月に実施した調査結果についてご紹介します。
図1 食肉及び魚肉類の消費量の推移

量販店と食肉専門店

 量販店とは、大量仕入れ・販売を行う大手スーパーを指します。一方、食肉専門店は、食肉販売を専門とする「お肉屋さん」を指します。量販店よりも食肉専門店の方が牛肉の取扱割合が高く、中でも国産牛肉の割合が輸入牛肉に比べ、高いことが特徴的です

食肉の販売量

 2021年度上半期(4〜9月)の量販店における食肉販売量の動向を前年同期と比較すると、牛肉・豚肉・鶏肉の全てで「減少」が「増加」を上回りました。理由としては、新型コロナウイルス感染症の影響による前年の家庭内需要の増加の反動や、仕入れ価格の高騰などが挙げられます。一方、食肉専門店では全ての食肉で販売量が「変わらない」が最も多い結果となりました。
 食肉の取扱割合にも変化が見られました。量販店では牛肉は2ポイント減少し、豚肉・鶏肉はそれぞれ1ポイント増加しました。一方、食肉専門店では牛肉は2 ポイント増加し、豚肉・鶏肉はそれぞれ1ポイント減少しました(図2)。
図2 食肉の取扱割合

販売拡大に向けた対応

 販売拡大に向けた今後の対策としては、量販店では、牛肉・豚肉・鶏肉の全てで「総菜や味付け肉の強化」を行うという回答が多く、時短・簡便嗜好に合わせた商品の取り扱いを増やしていることがうかがえます。一方、食肉専門店では牛肉・豚肉について「特定の年齢層・家族形態を対象とした商品の品揃えを強化」するという回答が多く、ターゲットを絞った品揃えを強化している状況がうかがえます。

 本調査の詳細は当機構のホームページで公開しております。
 これから寒くなる季節を迎えますので、スーパーやお肉屋さんでお好みのお肉を買って鍋料理で温まるのはいかがでしょうか。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196