【業務関連情報】植物から作られるでん粉
最終更新日:2013年6月25日
でん粉とは、植物が光合成により体内に貯蔵した炭水化物のことを指します。カタクリから採れるでん粉「片栗粉」はお馴染みですが、他の植物からもでん粉は精製できます。色々な形で使われ、私たちの生活に取り入れられているでん粉の種類を紹介します。
穀物から採れるでん粉
【コーンスターチ】
トウモロコシを原料とし、世界で生産されるでん粉の約8割を占めています。国内でも供給されるでん粉の約85%は輸入トウモロコシによるものです。安価で品質も安定しているため、甘味料の原料、プリンの凝固剤、ビールの副原料などに使われています。また、製紙・段ボールの糊料など、工業用としての用途も多くあります。
【小麦でん粉】
高粘度の大粒と低粘度の小粒に分けられ、大粒のものは関西地方のかまぼこなどの練り製品に、小粒のものは錠剤のベースなどに用いられます。
【米でん粉】
粒が非常に小さく、滑らかな触感を生み出すため、化粧品やそば・うどんの打ち粉などに使用されます。
まめ類から採れるでん粉
【緑豆でん粉】
緑豆から採れるでん粉で、中国でははるさめの原料になります。
いも類から採れるでん粉
【ばれいしょでん粉】
国内では北海道で生産されています。粘度や保水性が高く、現在市場に流通している「片栗粉」の多くはばれいしょが原料です。国産はるさめ、オブラート、増粘剤の原料や、関東地方のかまぼこにも用いられます。
【かんしょでん粉】
国内では鹿児島県で生産されています。大部分が甘味料の原料に用いられますが、はるさめやラムネ菓子、わらびもちにも使用されます。
【タピオカでん粉】
南米原産のキャッサバから採れるでん粉で、そば・うどんの打ち粉や、タピオカパールとしてミルクティーの浮き実などに使われます。
野草から採れるでん粉
【クズ粉】
日本に自生しているクズの根から採れるでん粉です。
【カタクリ粉】
カタクリの地下茎から採れるでん粉です。
【ワラビ粉】
自生しているワラビの根から採れるでん粉です。
ヤシから採れるでん粉
【サゴヤシでん粉】
サゴヤシの幹から採れるでん粉で、東南アジアでは食用として利用されるほか、ソースの素材としても使われます。
でん粉は植物の実や根など、様々な場所に貯蔵されており、植物の種類ごとに特性も異なります。とろみの違いなど、料理に合わせてでん粉を使い分けてみると良いでしょう。
さらに詳しい情報をalicのホームページでご紹介しています。
検索キーワードは、 でん粉消費者コーナー で。
http://www.alic.go.jp/consumer/starch/index.html
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
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