9月16日(金)、東京都港区において、第34回全農酪農経営体験発表会が開催され、alic安井理事が受賞者へ農畜産業振興機構理事長賞を授与しました。
20年前と比べ酪農経営は、飼養頭数も農家戸数も減少しています。乳牛という生き物を相手にしている仕事でもあり、休みが取りにくい、重労働などが原因で、なかなか後継者が少ないのも要因のひとつです。しかし、このような状況の中でも、優れた技術と発展性のある経営により収益を見込みながら、生活との調和、地域への貢献もしている優秀な酪農経営者がいます。本発表会は、そのような酪農経営者を表彰し、成果を広く関係者に紹介することによって、酪農経営の安定・発展につながることを目的に、全国農業協同組合連合会が主催、農林水産省とalicが後援し、今回が34回目の開催となりました。
当日は書類審査と現地審査を経て選ばれた6名の酪農経営者が、自身の経営を発表されました。最優秀賞に選ばれた北海道ニセコ町の高橋守さんは、牧場経営の他に、自身の牧場で絞られた牛乳や牧場から出た堆肥を使って育てた野菜を提供するレストランやカフェを経営、町内のTMRセンター(牛に必要な餌を粗飼料と濃厚飼料を混ぜ合わせて調整・供給する施設)の立ち上げにも尽力されています。また、家族それぞれに持ち分を作った経営方式は、家族経営の多い酪農経営の好事例という理由で受賞されました。