【まめ知識】ハムについて知ろう 〜食卓にハムを並べてみてはいかが?〜
最終更新日:2017年9月6日
肉は生のままではすぐ腐ってしまうので、昔から保存の方法が工夫されてきました。その代表が肉を塩漬けにした後、くん製にしたりゆでたりして作るハムです。平成28年度は、年間10万4951tのハムが日本では生産されましたが、そのうち8割近くがロースハム※2で、家庭の定番になっています。
原料はなんといっても豚肉
ハム作りに使われる肉は圧倒的に豚肉です。豚の妊娠期間は約4カ月で、1度に10頭以上の子豚を出産します。また子豚の成長も早く約6カ月で体重100kgを超え出荷されます。この効率の良さ(安定して原料調達ができる)と肉のかみごたえや味・風味、色もおいしそうに仕上がることが、ハムに適しているのです。元々「ハム」は英語で、豚のもも肉という意味ですが、今ではロースや肩など、ほかの部位の肉でもその部位の特徴を活かしたハムが作られています。
保存性の高いハム
「塩漬け(塩せき)」というハムの製造工程があります。これは肉に塩味が付くだけではなく、肉の結着性や風味を高め、微生物が生育しにくい環境をつくるための工程です。
また、ラックスハムと呼ばれている、食卓でもおなじみの「生ハム」、これは本当の“生肉”ということではありません。一般的なハムと違い製造に湯煮や蒸煮などの加熱を行わず、肉を香辛料や調味料とともに長時間塩漬けした後、低温でくん煙(またはくん煙しないで乾燥)、熟成させ、独特の風味を醸しださせたハムです。
正しい保存でおいしく
ハムをおいしく食べるには、正しく保存することが大切です。食品衛生法では、包装を開ける前の場合、一般的なハムは10℃以下と保存方法が定められていますし、個々の商品にも保存温度が書かれています。また、開封後は、できるだけ空気に触れないようにするのがコツです。ラップで全体をしっかり包んでから冷蔵庫で保存し、できるだけ早く食べましょう。
また、ハムに雑菌をつけないように、手、包丁、まな板を清潔にすることが大切です。
※1 今回紹介するハムは、日本農林規格(JAS規格)のハム類に分類されるものです。
※2 日本ハム・ソーセージ工業協同組合調べ
図・写真提供:日本ハム・ソーセージ工業協同組合
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196