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【まめ知識】でん粉の不思議〜でん粉を見てみよう!〜

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最終更新日:2018年11月7日

 皆さんは、ヨウ素デンプン反応というものをご存知ですか?学校の理科の授業などで一度は学んだことがあるのではないでしょうか。
 ヨウ素デンプン反応は、植物や食物などにヨウ素液を垂らすと、青色や赤色に染まる反応のことですが、そもそもヨウ素は何に反応しているのでしょうか。その名の通り、でん粉です。
 でん粉はブドウ糖が鎖(くさり)状につながり、らせん構造をしています。このらせんの隙間にヨウ素が入り込むことで、でん粉が染まる現象が起きるのです。ヨウ素のこの反応特性を生かし、家庭の身近な物にでん粉が含まれるかどうかを簡単に調べることが出来ます。
 

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キャンディ

 写真1はでん粉とうがい薬が入った容器を振った直後の様子です。うがい薬に含まれるヨウ素がばれいしょでん粉に反応し、水が青紫色に染まります。写真2はそれから約5分経ったもので、よく見ると上に向かうほど透明に、下に向かうほど色が濃くなっているのが分かります。写真3はさらに10 分経ったもので、色が完全に分かれ、底が濃紺色になりました。
 この不思議な現象は、水に溶けにくいでん粉の性質を利用したものです。でん粉は常温では水に溶けないため、容器を振った直後は染色されたでん粉が満遍(まんべん)なく浮遊し、全体的に色付いたように見えますが、その後、そのまま放置すると、でん粉は重力によって容器の底に沈み、結果として色が分かれたように見えたのです。
 ちなみに、でん粉の名前の由来は、水より比重が重いため下に沈澱(ちんでん)していくことから「澱粉(でんぷん)」と呼ばれるようになったという説が有力です。
 
 ゆっくり水中を下りてくるでん粉の特性を利用して、グラデーションがきれいなオリジナルのカラースノードームなど作ってみてはいかがでしょうか?
 

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