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【まめ知識】でん粉を使用した世界の伝統料理のご紹介

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最終更新日:2022年8月5日

 「でん粉」は、原料の種類がたくさんあり、世界各地で生産されています(表)。
 以前のように気軽に海外旅行を楽しむことが難しい状況が続いていますが、今後のご参考に、また、国内の飲食店やご家庭でも身近に楽しんでいただくため、でん粉を使用した世界の伝統的な料理をご紹介します。

表 世界のでん粉生産量(2020 年)

写真1  ナシゴレンに添えられた インドネシアのクルプック 写真2  油で揚げる前の クルプック

インドネシア 揚げせんべい「クルプック」
 
 タピオカでん粉を主原料とする揚げせんべい「クルプック」(写真1)。定番はエビ風味で、国内の飲食店でも比較的目にする機会が多く、馴染み深い味ではないでしょうか。タピオカでん粉に、すり潰したエビや調味料、水などを加えて混ぜ合わせ、薄く形を整え乾燥させます(写真2)。その後、油で揚げると大きく膨らみ、サクサクのせんべいになります。
 クルプックは、ナシゴレン(焼き飯)やサテ(串焼き)など料理の付け合わせとしてよく提供されています。また、現地の商店では、袋詰めにされた乾燥クルプックが家庭用に販売されている光景もよく見られます。価格が安いため、日常食として広くインドネシア国民に親しまれています。

写真3  中国の三不粘 (サンプーチャン) 身近で手ごろな材料で作れるので、ぜひおうち時間に挑戦していただきたい一品です!

中国 スイーツ「三不粘(サンプーチャン)」

 “幻の中華スイーツ”「三不粘」(写真3)。三不粘は、皿、箸、歯の3カ所にくっつかないとされる、もちもちとした弾力性の高いスイーツで、清朝時代に宮廷料理として供されたのが始まりとされています。
 材料は、でん粉(タピオカでん粉やばれいしょでん粉(片栗粉))、水、砂糖、卵黄、油です。水に溶いたでん粉を砂糖、卵黄と混ぜ合わせ、火にかけた鍋に流し入れた後、油をかけながら7〜10分間お玉でひたすらたたき続けます。一見すると、材料も作り方もシンプルに見えるものの、実は火加減などが大変難しく、現地でも三不粘を調理できる料理人はごく限られることから、「幻のスイーツ」とされています。
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