【REPORT】子どもの食肉加工品摂取に対する母親の意識
最終更新日:2022年11月7日
食肉加工品(ハムやソーセージなど)は、子どもに必要な栄養素を含み、手軽に調理のできるなじみ深い製品です。一方で、子どもを持つ保護者の中には、製品に含まれる添加物などを心配して、子どもに食べさせることに慎重な姿勢を見せるケースもあります。
そこでalicでは、4カ国(日本、アメリカ、ドイツ、オーストラリア)の子どもを持つ母親900人を対象に、2022年2〜3月に食肉加工品に関するインターネットアンケート調査を行ったので、その結果を紹介します。
1 食肉加工品に対する母親の意識
食肉加工品を子どもの食事に取り入れたいか聞いたところ、「積極的に取り入れたい」「毎食ではないが、まあ取り入れたいと思う」と好意的な回答をした母親が7割となりました。国別ではオーストラリアで最も高く、最も低い日本でも64%でした。日本は取り入れることに消極的な回答が特に多いわけではなく、「どちらでもない、気にしていない」が他の国より2〜5倍多いという特徴がありました。
2 食肉加工品を取り入れたい理由、取り入れたくない理由
次に、取り入れたい、あるいは取り入れたくないと考えている母親にその理由を聞いてみました。その結果、日本、アメリカ、オーストラリアは「あると便利だから・簡単に1品増やせるから」が最も多く、ドイツは「自分が好きだから・おいしいから」が最も多くなりました(図1)。
一方、取り入れたくないと回答した者の理由は、日本、アメリカ、ドイツは「添加物を含む食品を子どもに与えたくないから」が最も多く、中でも日本はその数が突出していました。
3 食肉加工品を取り入れている頻度
実際に子どもが食べている頻度について、母親の意向ごとに調査しました。取り入れたいと考えている母親では、頻度に差はあるものの、週に1回以上食べているという回答が9割弱でした(図2)。国別でみるとドイツは週に3〜5回以上食べるという回答が約9割を占めた一方で、日本は同レベルの頻度が5割を下回っており、他国と比べ食べている頻度が少ないことが分かります。
一方、取り入れたくないと考えている母親でも、頻度は週に1回以上という回答が6割弱となりました。アメリカとオーストラリアでは半年に数回程度以下しか食べていないという回答が3割を超え、取り入れたくないという母親の意向が日本やドイツに比べてより反映されていると考えられます。
4 まとめ
調査の結果、各国の母親は、食肉加工品に対して得てして好意的な回答が多いことが分かりました。その理由として「あると便利・簡単に1品増やせる」という調理の効率性を重視した回答が多いのも特徴です。一方で取り入れたくないと考える母親は、添加物や塩分などを気にかけているということも分かりました。
国によって食べる頻度に差があることから、食文化の違いや母親の考え方が実際の食事状況に影響を与えていると考えられます。
本調査結果の詳細は、以下のURLからご覧ください。
畜産の情報2022年9月号「食肉加工品および乳製品の子どもへの摂取に関する意識と実態調査」
(調査情報部)
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
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