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【イベント情報】台湾・中央畜産会(NAIF)との定期情報交換会議を開催

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最終更新日:2022年12月5日

広報誌「alic」2022年12月号
 10月20日(木)に開催した台湾・中央畜産会(NAIF)との定期情報交換会議について報告します。
 この会議は、平成3年にNAIFの前身である台湾区肉品発展基金会と定期的に畜産に関する情報交換をすることを目的に開催したのがはじまりです。平成9年に台湾で家畜伝染病が発生したため、しばらく開催を見送りましたが、平成22年に再開、一昨年は新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて開催を見合わせたものの、本年は昨年に続き、オンライン形式にて開催することができました。
 会議では、alicの庄司副理事長とNAIFの林董事長のあいさつの後、双方から畜産をめぐる情勢について説明があり、質問や意見交換が積極的になされるなど、貴重な情報交換の場になりました。

台北と東京をオンラインで結びました。 (撮影時のみマスクを外しました)
台北と東京をオンラインで結びました。
(撮影時のみマスクを外しました)

 NAIFからの主な説明内容は以下のとおりです。alicからは、主に日本の畜産部門の温室効果ガス削減に向けた取り組みや生乳生産支援の現状について、説明しました。
 最後に、alicとNAIFとの間で、畜産をめぐる双方の問題解決に向けて引き続き交流を重ねていくこととし、改めて友好を確認し合いました。
 次回は来年、台北での開催を予定しています。
 
NAIFからの主な説明内容
〇日本産畜産物の輸入状況
  • 牛肉の自給率は数%程度で、輸入に依存。近年の牛肉関連製品の輸入量は年間約12万〜15万t。主な輸入先は米国、パラグアイ、豪州、ニュージーランド(NZ)など。日本産の割合は重量ベースで約1%、金額ベースで約3%(2021年)であるが、増加傾向にある。
  • 豚肉の自給率は高く9割程度。2017〜2018年の間、日本から豚肉調製品を少量輸入していたが、近年では調製品で年間約1t程度。
  • 家きん肉の自給率は高く8割程度。近年、冷蔵、冷凍ともに日本からの鶏肉輸入の実績はない。日本からの調製品の輸入量は7〜14t程度。
  • 牛乳・乳製品の自給率は3割強で、輸入需要は相対的に高い。近年の牛乳・乳製品の輸入量は年間20万t程度。主な輸入先はNZ、米国、豪州など。日本からの輸入量は年間1,100〜1,700t程度。
 
〇飼料穀物の保障措置
  • 台湾では、トウモロコシの平均価格が2018〜2020年の1kg当たり6〜8台湾ドル(27〜37円:1台湾ドル=4.57円(注))から、2021年、2022年には同10台湾ドル(46円)を超えるまで上昇。
  • 政府の穀物価格上昇への対策として、備蓄玄米などの戦略的放出や輸入諸税の減免や手数料の引下げ、国営企業による余剰穀物の放出、トウモロコシの緊急または特別輸入、飼料用トウモコロシの栽培面積の拡大などの取組を実施。
  • NAIFにおいても、トウモロコシ購入量のモニタリング、農家に対する穀物関連の市場情報の提供、備蓄および余剰穀物の放出支援、飼料用トウモロコシの契約栽培の仲立ち業務などを実施。
注:三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社の2022年10月末日参考相場。
 
台湾・中央畜産会(NAIF:National Animal Industry Foundation)
 平成11年に、台湾の畜産の持続的発展を促すことを目的として、alicを参考にして設立。台湾における畜産物の情報収集提供、検疫、有機認証、食肉の消費拡大、家畜改良、家畜衛生管理など、畜産に関する業務を担っている。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196