alicは、7月28日(木)米国食肉輸出連合会(以下「USMEF」という)との定期情報交換会議を米国・コロラド州デンバーで開催しました。
この会議は、両国の牛肉・豚肉の需給動向などについて意見交換を行う場として1981年から定期的に開催しており、今回で35回目を迎えました。米国での開催は、新型コロナウイルスの感染拡大による2度の延期があり、2018年以来5年ぶりとなりました。
会議では、USMEFホルストロム会長とalic天羽理事長のあいさつの後、両国の牛肉と豚肉の需給動向などについて活発な意見交換が行われ、有意義なものになりました。
会議の最後に、USMEFとalicで引き続き交流を深めていくことを約束しました。次回は来年、日本での開催を予定しています。
USMEFからの主な説明内容 |
【牛肉関連】
- 2022年は干ばつによりと畜が進んだため牛群が縮小し、現在の牛肉供給はひっ迫している。肥育牛の価格上昇により生産者の増頭意欲が刺激されており、今後は牛群再構築(注)が進むとみられる。これまでは牛群再構築を行うたび、優良な繁殖雌牛の保留による改良が進み、枝肉重量や肉質は向上する傾向が見られる。
- 牛肉生産量の減少に伴い、2023年の輸出量(内臓肉含む)は前年比4%減の140万トンと減少が見込まれる。ラウンド(モモ)やショルダークロッド(ウデ)など、これまで需要の低かった部位の価値をPR・活用していくことで、供給減に対応していきたい。
【豚肉関連】
- 2023年6月の豚総飼養頭数は、前年同月を0.1%上回る7240万頭となった。また、2023年3〜5月における1腹当たりの生産頭数が11.4頭と過去最高を記録するなど、生産性が向上している。
- 豚の飼養コストは、飼料以外も含め増加しており、昨年後半以降、枝肉価格が損益分岐点を下回っている。 そのため、農場を閉鎖するなどの事例もあり、飼養頭数の減少が見込まれる。
|
(注)繁殖雌牛を保留し子牛を生産することなどにより牛群を拡張し、飼育頭数を増やすこと。